発熱にて途中でダウンしながらも撮影してきたモデルNijikaさんのポートレート写真はかなりいい感じで撮れたと思っている、ということで少し私が経験してきたポートレート撮影に関する僅かばかりのノウハウと雑感をまとめてみたい

先日、モデルNijikaさんとの撮影の約束をしたものの風邪による発熱で途中リタイア状態となってしまったというテイタラクな私であったが、なんとかその途中までの撮影したポートレートの現像を、ようやく忙しい合間を縫って作業完了させた。ぶっちゃけていえば、あの状態で、しかもお互いにかなりいいテンションの中で撮影できたのは、非常に幸運であった。いい作品になったのではないかと個人的には思っている。

カメラマン・モデルの関係性と、いい写真を撮ることとの関連性というのは、確実にある。
と、私は思う。
実践的なポートレート撮影に関する資料は実は案外に多くないとは思うのだが、しかしそのいくばくかの「教本」的なものを買っては読み買っては読み、読み終えては繰り返し読み、を幾度となく行ってカラダに植えつけていった。

その「教本」たちに間違いなく書かれていたことがある。

『被写体(モデル)とのコミュニケーションを、怠るな』

あえて、ぶっちゃけて、言おう。
私はイケメンでもないし、女性との、特に初対面や数度しかお会いしていない方との会話なんて、得意じゃない。
むしろ緊張に緊張を重ねて汗だくで何かを絞り出す感じで会話するという、そんなタイプの男である。

女性モデルさんも、カメラマンとはいえ初めて会う男性への警戒心や恐怖心というのは必ずどこかにあるはずで、なにがしかのラインを引いた上で撮影に臨んでくると思うし、カメラマンである私も、そういう覚悟で臨んでいる。
まあ、当然といえば、当然のことである。

実際、会う約束をして現場に来なかったモデルさんや、コンタクトをとって返事をしたが折り返しの返信のないまま終わってしまった方も何名かおられる。
「モデル・撮影に期待感はあるが、知らない男の被写体になるのはやっぱり不安」という女性は、ごく普通にいるという認識である。

だからこそ、お会いできたモデルさんたちには、本当に感謝しているし、ありがたい存在なのである。

そういうモデルさんとのコミュニケーションなのだが、これについては実は「へたっぴ」でもぜんぜん問題ない。
自分はまず最初に、当ブログの募集で来ていただいた女性モデルさんについては、待ち合わせでお会いした直後はカフェやレストランに入ってコーヒーをご馳走しつつ、事前にお話することをいくつか決めている。

・その日のある程度の撮影スケジュール
・途中でかならず休憩を挟みます、疲れたり大変だったりしたら遠慮なく言ってください、という注意喚起
・自分の本業とかポートレートを撮影している理由とか(状況や話の流れなどによって言わないこともあるし、撮影途中の会話で言うこともある)
・周辺事情に詳しくない場合は、割と出たとこ勝負で撮るよっていう旨の話
・どういう写真を撮るか、撮りたいか

スケジュールと休憩については必ず伝える。
これは話の最初最後どっちでもいいと思うけれど、時間の話をすれば必ずモデルさんの都合の悪い時間や帰りたい時間と重なった場合「そこまで撮影は無理です」って言ってくれるからリスケが事前に可能になる。また、モデルさんも言いやすいだろう。
休憩についてもモデルさんからは言い出しづらいと思うので、こちらから切り出すようにしている。疲れたら撮影中止してもいいですよ、ぐらいの感じは出していいと思う。そうすればモデルさんに無理強いさせる可能性は低くなる。相手はプロのモデルさんではないので、そこまで根性据えてやってもらって、あとで大変な思いをして、結果的に二度目以降のオファーができなくなるようなことは避けたい。

自分の素性に関する情報は相手が興味ない場合も多いので雑談程度ということになるけれど、どういう人間であるかを伝えておけば少しは安心材料にはなるかもしれない。

出たとこ勝負の話については、相手がプロのモデルさんではないので、おそらく相手もどうしていいのか戸惑う場面も多いと思うので、こちらも慣れていませんよという雰囲気だけは出しておくという意味合いだったりする。
そういう意味では、私の場合はのカメラ歴やポートレート歴が浅いので、そのことを伝えて「お互いギクシャクがあるけど気にせずやりましょう」的な感じにすることはある。
まあこれが必ずしも良い方向に転ぶかどうかはわからないし、わざわざ言うほどのことでもないので、私も何かの会話のきっかけで出したりする程度でしかないかもしれない。わざわざ言うと逆に弁解がましく聞かれる可能性もある。

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どう撮りたいかについては明確に決まっていることが多いと思うので、その情報はかならず伝えるべきだとは思うけれど、実はこれこそ私がようやく最近伝えるようになれたことでもある。
最初の頃はモデルさんに「どう撮るか、撮りたいか」は伝えていなかった。その場その場で簡単なポーズの指示を出して撮るという程度のことであった。

最近は、ポートレートと同じく「撮りたい」ものがでてきたので、これについてのテーマ性や意味を伝えてご協力いただけるかどうかの了承をとったりするようにはしている。
ちなみに、本当は胸元や肌露出を多めにしたセクシーなポートレートを中心に撮っていきたいとも思っているが、やっぱりこれはなかなか伝えられない。単なるエロオヤジに思われるのは別に構わないのだが、次からのオファーができなくなるのはちょっと辛いので、これについては撮影の途中でさりげなく表現をいろいろ使いながら誘導するような方法を考えている。

モデルさんへのお支払いはほとんど難しい状況であるが、負担のかからないようにはしている。

・モデルさんの往復交通費
・お茶代、お昼代の負担
・その他撮影にかかる費用(入場料など)

自分がプロであれば、こういうのは経費扱いで処理できるのだが(クライアントがいればその依頼料に乗せられる場合もあるだろうけれど)、個人でやっているとどうしたって自腹を切るしかないので、なかなかお出しできないというのが現状で、この点については「宝くじはよ当たれ!」ぐらいしか望みがない。

モデルさんと撮影途中にどういう話をしているかは、特に決まっていない。
その場のシチュエーションに対して話をしてみたりすることもあるし、雑談をすることもある。
まあ話ベタではあるけど女性とお話するのは楽しいので、そういう意味ではつまらないことも言いながら笑いをとったりなんかしてコミュニケーションをしているつもりである。
ここにはもはやセオリーはないので、やるしかない状態。
モデルさんも気を使って話にのってくれる人もいるし、まあ個人的経験では無口の方ってのは、そうはいない。まあ、ゼロではないけれど。

ちなみに、これまで当ブログでご応募いただいたモデルさんのうち3名ほどは、ひかくてきコンスタントに撮影されていただいている。
年に数回程度ではあるが、何度も顔を合わせているのでお互いに肩肘張らずに撮影に臨めるようにはなったのではないだろうか(前日と当日最初までの緊張はあるけど)。

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モデルさんと長く付き合うことのメリットは、その女性の魅力にいろいろ気づかされることもあるし、自分の作品づくりに協力していただける機会が得やすいというのもある。モデルさん本人が嫌じゃないことであれば、いろいろ作品作りの相談には乗ってくれるので、とてもありがたい。

当ブログに応募していただくモデルさんは、みな素敵でやさしい方ばかりで、もしかしたら自分が恵まれているだけで、他のカメラマンさんはもっとご苦労されているのかもと思うことはあるのだけれど、モデルをしようと思っている女性はみなこういう感じなのかなぁっという感じもするし、まだまだいろいろなモデルさんと出会って撮影させていただきたいなと思っている次第だ。

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