立ち読みのプロ(笑)が伝えたい、よい技術書の選び方トップ5

私は立ち読みのプロ(笑)である(自称)。
なので(最大6時間近く書店で立ち読みをし続けていたこともあるくらい迷惑な客だ)、良書の選び方はなんとなく体験的知識がある。

昨日書いたプログラミング入門書の選び方にも通じる所があるのだが、学習関連における入門書や資料といった技術書の選び方というのは業界を問わず共通している気がする。小説や新書はタイトルや作家で選べばいい。もちろん技術書も気に入ったライターがいればその人の本を買い続ければ自分の読みやすさが担保されるという場合も多い。ここではそうした選び方以外での書籍の選び方を紹介してみたい。これは私がかなり昔から実践してきた方法である。もちろん失敗もそれなりにしてきたが、この10年ぐらいは割と外れてないと思っている。

「まえがき」は必読

まえがきには作者がこの本を書くにあたっての気構えみたいなものや経緯、この書籍で何を伝えたいのかが書かれている。それが自分に合致するかどうかを手早く見極めるには、まえがきがよいだろう。これは私が技術書の執筆をしたときにまえがきに何を書こうとしたかという経験もあるので、間違いなく「まえがきは絶対読め」と言い切れる。
逆にまえがきを読んで論点や論旨がわからない、わかりにくいという場合、その本は秩序立てて書かれていない危険性がある。もちろん読んでみてまえがきと違った印象の本というのもある。しかしそれは共著者が多い場合とか、例外的なことが多い。本当に単一の執筆者が仕上げた本であれば、だいたいまえがきに書いてある秩序さ・無秩序さのたぐいは本文にもおおよそ共通して浸透していると思って間違いないのではないだろうか。したがって、その人の本の書き方というのは、まえがきで判断ができると思ってよいだろう。また、本文の内容に自信がある執筆者ほど、まえがきはビシッと決めて書く傾向はあるのではないかと思う。自信のない人は、本文について具体的に触れることができないため、割とごまかしながらまえがきを書いている感じになるのではなかろうか。

目次に目を通す

目次には、具体的にどういう内容について説明されているかを知ることができる。ある程度知識がついてきた人なら、自分が知りたい範囲やそれ以上の範囲が記載されているかどうかは目次で判断できる。初心者向けの書籍の場合は特に第1章と第2章に力点があるかどうかをページ数で判断すればよいだろう。初心者向けの本は導入部分に十分基礎的な解説を盛り込んでおく必要があるので、章立ての構成上、最初の2章までが勝負だと思っている。特に第1章はプログラミング本などの場合にはインストールやツールの解説で終わってしまう場合がある。そうでなくても技術的背景や歴史、先人がどういうことをしてきたかなどの「読み物的章構成」で終わっている場合も多い。だから入門書でも技術書でも、第2章以降で挫折して本棚に封印している人でも、実は第1章だけはしっかり読んでいるという人も多いかもしれない。
第2章でようやう技術的説明などに入っていく。ここでは基本的な概念や知識の獲得に重点が置かれているはずなので、このページが潤沢でない場合は次の章からの理解に支障がでる可能性もある。
よって最初の2章のボリュームや項目数を目次から判断するのは割と重要だと思う。

斜め読み・拾い読み

最初の2章だけでも、時間と体力があれば簡単に斜め読みか拾い読みをしておくことをお勧めしたい。ここで挫折したら次の章の理解はありえない、という気構えで読むべきであろう。逆に理解しずらいからその本はダメと決めつけてもいけない。実がこのあたりが書籍選びの最大の難関だと思っていて、こればかりは数をこなして直観で選ぶしかない場合もある。が、あえて体系化を試みるのであれば、自分がどういうタイプの学習方法が好きで、どういう説明を好む傾向にあるかを把握した上で、それにマッチした書籍を選ぶほうがいいということだろうか。
たとえば事細かに記載されていなければ理解できない人は、写真や図はそこそこでも文章による緻密な説明がされているような本がよいだろう。もちろん図式化された解説が多いものも理解の一助となるので重要なファクターではあると思う。
逆に自分で幅広く他の書籍や情報から調べていくのが好きなタイプの場合には、あまり事細かに書かれているものよりもむしろ情報へのポインタ(参考資料の掲載数やURL数など)が多いものを選んでみたり、検索や調べものに必要となる「キーワード」的な記述が多いものを選ぶのも手だろう。

巻末索引の確認

索引は、キーワードから記載・解説ページを見つけるための貴重な手法である。電子書籍であればハイパーリンクで容易に確認できるだろうが、紙の書籍や「自炊」した電子書籍の場合、キーワード検索は索引しか頼れるものがない。メインで解説されているページだけでなく、単語が登場したページも索引に記載されているかどかなどは簡単に確認しておく必要があるだろう。索引で得たページから理解が深まる場合も往々にしてある。たとえば、あるキーワードが最初に登場したページでは具体的な説明抜きに使われているものの、別のページで具体的な説明があったり、付随する意味がまとめて説明されている場合もある。お粗末な索引の場合には最初にキーワードが登場したページだけしか索引に記載されていないものもあったりするので要注意なのだ。

資料的要素が含まれているか

これは付加的なポイントではあるが、購入する技術書(入門書も含む)に資料的要素が含まれているかどうかはポイントになる場合がある。つまり、いちいち資料的な書籍を別途購入しなくてもいい。資料書籍では分量や余分な記載事項が多いが、その学習の際に必要となる(あるいはごく一般的に事足りる程度の)エッセンスが抽出された資料的要素が巻末なり文中なりに用意されていることで、「この1冊でとりあえず足りる」という状況を作ることができる。この要素は人によって考え方が異なるので、不要な人はこの要素がなくてもいいだろう。

他にも細かいことを上げればいろいろポイントはあるのだけれど、人やジャンルによって違いすぎる場合も多いので、あえてトップ5として常軌を記載してみた。書籍選びの一助になれば幸いである。

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